テレビ朝日系水曜21時枠にて連続ドラマ『相棒 season20』の第3話「復活~最終決戦」が2021年10月27日(水)に放送されました。主演は水谷豊さん、相棒は反町隆史さんです。
遊び要素と思われたバーチャル空間が、ここまで欺く要素に使われるとは、うならせられました。
そして驚きと納得の連続でした。
仮想現実内で最初に青木さん(青木年男役:浅利陽介さん)の見た目が右京さん(杉下右京役:水谷豊さん)になった時は、しゃべり方が青木さんなのに見た目が右京さんで笑いました。
【相棒 season20】第3話の簡単あらすじ
鶴田翁助内閣官房長官(相島一之)と山田明郷弁護士(山田明郷)は、亡くなった加西周明(石丸幹二)の作り出した仮想現実で加西と、自殺した柾庸子(遠山景織子)と対峙していた。
【相棒 season20】第3話のネタバレあり感想
以下、『相棒 season20』第3話の感想です。ネタバレが含まれますのでご注意ください。
仮想現実のだまし合い
別々の場所から仮想現実に入ったことをうまく利用していて面白かったです。
君の中の人は誰?
加西さん(加西周明役:石丸幹二さん)は亡くなっているので、柾さん(柾庸子役:遠山景織子さん)も含め2人ともCPUだと思いながら見ていて。CPUがこんなに裏事情を知っていてどうなっているんだ、現代の進歩ってスゲーと思っていたら、特命係2人が演じていると聞いて納得しました。
納得したのに違うと言われて、やっぱりAI技術の進化かと思いなおしたら、結果的には特命係の2人と青木さんと、でした。右京さんが青木さんで、加西さんが右京さんだったのがミソですね。
では、柾さんは誰が演じているのだと。社課長(社美彌子役:仲間由紀恵さん)と本人とどっちだとドキドキしていましたが、本当に柾さん本人が出てきたことにはびっくりしました。
脱獄後に生かされていたことも驚きですが、右京さんたちが柾さんを探し当てたことも驚きです。
親愛なる中郷さん(中郷都々子役:織田梨沙さん)を殺されたことで、裏切りを決意させたんですね。納得しかありません。
冷房も、部屋の鍵をかけなかったのも、他殺を疑ってほしいがためかと思ったら、弔いの意図があると知って切なくなりました。
誰も触れてくれませんでしたが、中郷さん発見時に布団をかぶっていたのも同様だったのでしょう。
柾さんは誰にも心を開いていないとも思っていただけに、2人の間には確かに絆があって、柾さんは1人でも本当に信じる人がいて、最後に彼女の人間味を目にすることができて良かったです。
殺し屋さん(藤原久美子役:松本享子さん)は鶴田官房長官(鶴田翁助役:相島一之さん)さんたちに用済みで消されたのだと思っていたら、柾さんのしわざでギョッとしました。
確かに証拠が出てき過ぎだとは思っていましたが、柾さんの手で作られたものだったんですね。
栗橋さん(栗橋東一郎役:陰山泰さん)よりも柾さんのほうができる人間を発揮していて、敵に回したくないなと思いました。
そしてまさかの若手検事さん(階真役:辻本祐樹さん)の見せ場まで作ってくれるとは。柾さん脱獄の件で一度出し抜かれてますし、活躍の場があって良かったです。かっこいい!
司法取引はあまり好きではないんですが、大物を釣り上げるためには致し方ないことなんですかね。
加西さんの切り札
加西さんの切り札は、鶴田官房長官との盗聴会話ってことだったんですね。
いろんな人を、自分の手を汚さず秘密裏に亡き者にしていたことに比べたら、そんなことかって思わなくもないですが、これで鶴田官房長官を追い詰める材料になるのであればお手柄です。加西さん自身も罪を償うことができていれば、なお良かったのですけどね。
二次元コードについては、どう見たって二次元コードで、隠れても何もないと思うのですが、加西さんはへそ曲がりだと右京さんは言っていて疑問しかありませんでした。
本当に気付かれなくて良かったです。
鶴田官房長官の出頭
鶴田官房長官が、あっさり出頭してきたことは意外でした。
何かしら言い訳して逃れるとか、柾さんみたいに自殺に見せかけて隠れるかと思っていました。
最後の機密費の補充は、今後の何かのにおわせだったりするのでしょうか。
社課長とは関係ないことなんですよね?
偉大な人物
結局、鷲見さん(鷲見三乘役:味方良介さん)はおとがめなしだったのでしょうか。
最終回付近にもう一波乱ありそうです。
突然のピアノ演奏には、頭が付いていけませんでした。いいとこの坊ちゃんっていう伏線でしょうか。
社課長も内調トップになりましたし、共謀し社課長が再び敵になるのでしょうか。
社課長の内調話が出た時は、このまま相棒からフェードアウトかとも思ったのですが、3話を最後まで見るとそういう印象も薄れました。
まあ、本当の大ボスは鑓鞍先生なのでしょうが、こちらはあまりseason20内で収まる感じもしないので、ピリピリせずにいきます。
最後に小野田官房長(小野田公顕に似た人物役:岸部一徳さん)が出てきたのは、古い相棒が好きな人間としてはうれしいです。といっても、政治関係の話が苦手なので、小野田官房長関連も当時苦手ではあったのですが。
彼はパカパカと死の示唆を口にするイメージはないので、鶴田官房長官が小野田官房長を模倣しているような行動を感じさせれば、そりゃあ右京さんも怒りますわなって感じです。
静かに怒る右京さんが好きです。
もしかすると、小野田官房長は死んだことになってるけど実は生きているのかもということを視聴者に意識させたかったのかもしれません。
次回
次回は陣川さん回です。登場が早いなと思ったら、もう4話ですか。
女性関連の話に見えなかったのですが、運命の人が現れたのでしたっけ? 闇落ち回のインパクトが強くて何も覚えていません。
特命係第三の男っていう通称が、今、青木さんがいるから???ってなってしまいますね。
【相棒 season20】第3話のキャスト(敬称略)
杉下右京(警視庁特命係・係長、警部):水谷豊
冠城亘(警視庁特命係、巡査長、元法務省のキャリア官僚):反町隆史
伊丹憲一(警視庁刑事部捜査一課 刑事、巡査部長):川原和久
芹沢慶二(警視庁刑事部捜査一課 刑事、巡査部長):山中崇史
角田六郎(警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策第五課・課長、警視):山西惇
青木年男(警視庁サイバーセキュリティ対策本部 特別捜査官、巡査部長、一時期特命係に在籍):浅利陽介
出雲麗音(警視庁刑事部捜査一課 刑事、巡査部長、元白バイ警官):篠原ゆき子
内村完爾(警視庁刑事部長、警視長):片桐竜次
中園照生(警視庁刑事部参事官、警視正):小野了
社美彌子(警視庁総務部広報課・課長、警視正):仲間由紀恵
甲斐峯秋(警視庁長官官房付、警視監、元特命係の甲斐享の父親):石坂浩二
鶴田翁助(内閣官房長官):相島一之
柾庸子(元内閣情報調査室カウンターインテリジェンスセンター職員):遠山景織子
鷲見三乘(調査会社創設者、元目白北警察署捜査二係 刑事、法務省の佐野をかたった男性):味方良介
栗橋東一郎(元内閣情報調査室 内閣情報官):陰山泰
階真(庸子担当検事):辻本祐樹
三門安吾(弁護士事務所「エンパイヤ・ロー・ガーデン」所長):山田明郷
森安伸治(弁護士事務所「エンパイヤ・ロー・ガーデン」弁護士、庸子の担当弁護士):佐古井隆之
藤原久美子(殺し屋):松本享子
記者:岡村まきすけ
港区所轄警察署 刑事:中込博樹
元警察庁長官官房室長の小野田公顕に似た人物:岸部一徳
加西周明(仮想国家「ネオ・ジパング」創設者、IT長者、故人):石丸幹二
細貝光司、加賀美茂樹、赤石ノブ、淺田みなみ、橋本恵子、斉藤祐一 他