テレビ東京系月曜プレミア8枠にて2時間ドラマ『嫌われ監察官 音無一六 炎上の裏の真実』が2020年9月7日(月)に初回放送されました。小日向文世さん主演のシリーズ第6作目になります。
今回は2022年5月にTVerで限定配信されていたものを視聴しました。
相棒が刑事から監察官に交代かと思いきや違いました。
面白かったですが、割ととんでも理論だったので見るのに覚悟は必要かもしれません。
【嫌われ監察官 音無一六6】簡単あらすじ
音無一六(小日向文世)の部下・飯島多香子(佐藤めぐみ)が不倫中に殺害されSNSを中心に騒がれることとなる。飯島は麻薬密売組織の警察内部協力者Xを捜査している最中だったことから、真相を知るため音無は特別監査に乗り出す。
【嫌われ監察官 音無一六6】ネタバレあり感想
以下、『嫌われ監察官 音無一六(6)炎上の裏の真実』の感想です。ネタバレが含まれますのでご注意ください。
スコトーマに注意
音無さん(音無一六役:小日向文世さん)の直属の部下が亡くなったということで、音無さん自身がスコトーマに陥っていないかはらはらしました。
飯島監察官(飯島多香子役:佐藤めぐみさん)を侮辱する阿武川刑事(阿武川康役:奥田達士さん)には、何を言うんだと憤りを感じましたが、音無さんにも捜査するのであれば事実、事実でない、どちらの目線でも捜査してほしいです。
その不安は、大切な人が亡くなって焦っていたという言葉で回収されてホッとできました。
レギュラーが交代したりしなかったり
一六さんの弟の二六さん(万丈二六役:遠藤憲一さん)がレギュラー継続どころか、同居をしていてびっくりでした。刑事ではないのにうまく物語に関わってきてすごいです。
それにしてもあんなにズボラとは思ってもみませんでした。そのおかげでドウモイKが検出されて、伏線だったのかあと恐れ入りました。完成したパズルが崩壊したのには心が痛かったです。
和也さん(飯島和也役:笠原秀幸さん)をタクシーで連れ去ったのは、境遇が似ていて説得力があって、和也さんにも私にも響きました。面倒見がいい分、今後音無さんの目が届かないところで大変なことに巻き込まれないか心配です。
ウサギさん人形は元々二六さんのタクシーにでも乗せていたのかと思ったら違ったようで、誰かもっと早くに違和感に気付いてほしかったです笑
七尾刑事部長はお役御免で、代わりに四堂副総監(四堂孝文役:尾美としのりさん)が入ってきたんですかね。まだ人を褒めることができる分、七尾刑事部長よりはマシかもしれませんが素顔が見えない人です。
相棒は飯島監察官に交代と思ったら被害者になってしまって悲しかったです。
相棒は三花さん(溝呂木三花役:堀内敬子さん)のままでした。前作のような天才感が最後の最後以外はなかったので、6だけ見ると刑事たちへの説教は、どの立場から言ってるの?ってなりそうです。私の心には響きました。
今まであそこまで一六さんのために立ち向かってくれた人はいなかったので、迫力もあってかっこ良かったです。
犯人予想と実際
音無シリーズは本当に犯人予想が付きにくいです。
警察官が犯人っていうのは考えないようにしていたのですが、気付いたら警察官を疑っている不思議です。私も操られているのかもしれません!
小杉管理官(小杉徹役:大西武志さん)が味方刑事でいてほしい!と見た瞬間思ったのですが、山崎さん(山崎明洋役:渡辺翔さん)と接触があったのは警察の人間だから、阿武川刑事は犯人って感じがしないし四堂副総監とか上層部は取り調べをしないから違うだろうし、そうなると小杉管理官か?!えー悲しいーと思っていたら、主犯はストーカーを演じていた田宮さん(田宮寛人役:浜田学さん)でした。
すっっかりストーカーさんを忘れていました。
まさか彼が元警察官で、音無さんが原因で警察を辞めた人だったとは。
ギリギリに、怪しい山崎さんという人物を出された時には、遅過ぎてげんなりしていましたが展開に驚いたので良しとします。
画像で人を見分ける時に私は耳をよく見たりするけどな~(けど見分けられない)と思いながら見ていたら、耳が出てきて、一緒だとうれしくなりました。
主犯は偽装ストーカーの田宮さん(山崎さん)、操られてか恋心かで協力したのが阿久津さん、飯島監察官と津田刑事の実行犯は武藤刑事でした。
亡くなった3人からはドウモイKの効果があるドウモイ酸が検出されていて、武藤刑事は操られて自ら遺書を書き命を絶つ形になったと。
ドウモイKがすご過ぎました。
飯島監察官に敬意を
飯島監察官は不倫で汚名を着せられ、その上さらに不倫を重ねさせられ理不尽でなりませんでした。
自分の仕事に誠実であっただけなのに、逆恨みで被害に遭い、ネットリンチまで……かわいそうです。
仕事とはいえ元カレと2人きりで個室で会うのは軽率だったと思いましたが、現場は操られて訪れた場所の可能性があるので、それまではきちんとした場所で密会していたのかもしれません。
自分たちが不倫を裁いていいのかという発言の真意は何だったのでしょう。あれは音無さんに勘違いされても仕方がないのかなと思いました。夫が不倫していたのかとも思ったのですが違いましたし。
単純に思ったことが口に出ただけなんですかね。
好きになっちゃいけない人を好きになるのはいいと思うんです。思うだけで一線を越えないように踏ん張ってほしいです。
調べると、不倫で処罰されることが多いのは事実みたいなので勉強になりました。
二六さんがタクシー車内で待機していたら飯島監察官の命は助かったのではないかと思うとちょっと悶々とします。二六さんが気に病まないように、音無さんは二六さんの状況説明をしなかったのかもしれませんね。
インターネットの使い方
田宮さんはネット民を動員させて被害者や監察をたたかせていましたが、たたいている内容は自分が過去に起こしたことに近いので、一六さんを見返してると思いきや自分で自分の首を絞めててなんかかわいそうだなって思いました。
和也さんが、妻は○○だったけど○○だったとネットに書き込みを始めた際、それは逆効果になるのではないかと心配しましたが、最後に妻を見た人がいませんかと締めくくったのでそれはありだなと思いました。
この時点で結構ウルウルしていましたが、証拠の動画をそれで探し当ててすごいと泣いてしまいました。
冷静になると、この動画の持ち主は早くに警察に届け出てほしかったです。本当に善意の人だったのでしょうか?すごい動画を撮ってしまっただけに悩んで悩んだ末、和也さんの書き込みで勇気が出せたのだったとしたらそれは良かったです。
田宮さんと和也さんのネットの使い方の違いがはっきり出て感心してしまいました。
ドウモイKはすごい
5に続き、ドウモイ酸という貝毒は本当に存在するようですね。
ご都合主義過ぎてちょっとねえ……実在するものをドラマ用にブラッシュアップしたのでしょうね。
見当識障害状態でも人を手にかけることまではできないってことですかね。
私は操られなんかないという阿久津さんがすっかり操られているのを見て切なくなりました。
嫌われ監察官 音無一六6 総評
私は当てられませんでしたが、犯人の予想が付いた方は多いのではないでしょうか。
手段が受け入れられない人は多そうです。遺書まで書かせられる毒しゅごい。
私は感動した部分も多かったので面白かったです。
【嫌われ監察官 音無一六6】キャスト(敬称略)
音無一六(警視庁人事一課監察官):小日向文世
万丈二六(タクシー運転手、音無の弟):遠藤憲一
溝呂木三花(湾岸東署刑事課、巡査部長):堀内敬子
阿久津恵里(婚活塾恋愛カウンセラー):紺野まひる
飯島多香子(警視庁人事一課監察官):佐藤めぐみ
飯島和也(ビル清掃員、多香子の夫):笠原秀幸
田宮寛人(貿易会社社長):浜田学
阿武川康(湾岸東署刑事課、警部補):奥田達士
小杉徹(警視庁捜査一課管理官):大西武志
武藤竜(湾岸東署組織犯罪対策課、巡査部長):田邊和也
津田政樹(警視庁組織犯罪対策第五課):赤川千尋
橋本茂(警視庁捜査一課、警部補):増田修一朗
神永真司(調布刑務所受刑者):兼松若人
岡本健斗(写真をSNSに載せた男性):笈川健太
湾岸東署刑事課刑事:平岡亮
湾岸東署刑事課:村上貴亮
山崎明洋(7年前音無に監察処分され警察を依願退職):渡辺翔
チンピラ:タイソン大屋
チンピラ:阿邊龍之介
麻薬密売組織の男性:分部和真
四堂孝文(警視庁副総監):尾美としのり
二宮満(居酒屋「みつる」主人、元世田谷西署署長):小野武彦
千住遼子(警視庁警務部部長):田中美佐子
青山伊津美、山賀教弘、青木鉄仁、川野雄一、遠藤友歌里、丸山栞、結城千草 他