テレビ東京系月曜プレミア8枠にて2時間ドラマ『西村京太郎サスペンス 十津川警部の事件簿 悪夢』が2021年11月22日(月)に放送されました。船越英一郎さん主演のシリーズ第2作目になります。
私は終始、亀さん(亀井定男役:角野卓造さん)に振り回されました。
【十津川警部の事件簿(2)悪夢】簡単あらすじ
河川敷で中村健治(内田朝陽)の遺体が発見され、女性を助ける中で殺害されたのではないかと考えられた。捜査をする内、中村は恋人を助けるため、横領に手を出していたことが分かった。
女性暴行事件に関係していると思われる橋爪恭介(弓削智久)も河口湖に車を残して消えてしまう。
【十津川警部の事件簿(2)悪夢】ネタバレあり感想
以下、『十津川警部の事件簿(2)悪夢』の感想です。ネタバレが含まれますのでご注意ください。
十津川班
船越さん版十津川刑事はそこまで久しぶりでもないのに仲間関係をほとんど覚えていなくて困惑しました(十津川省三役:船越英一郎さん)。
西本刑事
西本刑事(西本明役:笠松将さん)が遺体の声を聞く男状態になっていたので、十津川刑事の看板を外して別シリーズで仲間クローズアップ作品もできそうだなあと思いました。
羽村刑事(羽村凛々子役:大野いとさん)とくっつきそうな雰囲気でしたが第1弾ではどんな感じでしたかね~?
亀さん
亀さんが、結婚感も仕事感も古さ満載で何ともいえない気持ちになります。
仕事は、十津川刑事と合わせてアメとムチなので良いでしょうけど、普段からあの調子だと現代では白い目で見られそうです。はらら女将(根来薫役:山村紅葉さん)の言葉が染み渡ります。
最後の亀さんの怒りには、照れ隠しだろうがー!と思ったら同じツッコミを十津川刑事が言ってくれてほっとしました。
冒頭での引っ掛かり
冒頭の事件を表現するところが、同時刻に犯行が行われたように見えて後々まで混乱をきたしました。
わざとなのでしょうが、もっと分かりやすくしてほしいです。
あと暗がりのあの角度で虎の入れ墨が分かるのは不思議です。ドラマを見ていても、虎かどうかの判別は付きませんでした。
揺らぐ被害者像
初っぱなからなんだかなあの気持ちになりました。
被害者さん(中村健治役:内田朝陽さん)と彼女(松田裕子役:安田聖愛さん)が付き合うきっかけになったのが、彼女が詐欺被害に遭ってそれを救ってくれたということなんですけど、どっちもどっちというか。被害者さんも彼女も金融会社もみんな、なんだかなあってなっちゃうんですもん。
彼女さんはだまされた上に、当時彼氏でもない幼なじみに大金を全額返済してもらって守られているだけで誠意が見えないし。
被害者さんは彼女にいい格好をしたいのか知りませんが悪いお金をドヤ顔で使うだけでも行き過ぎて引くし、さらにおちょくられたとはいえ空手有段者が拳を振るう意味をもっとよく考えてほしいです。
警察呼べよってすごんでましたが、呼んだところで、でもあなた手を出したでしょって逮捕されるでしょうし。
彼女と金融会社が手を組んで被害者さんをだましていたほうがまだしっくりときた状況でした。
そんな彼でも、私の記憶力が悪すぎて、終盤になるといい人を亡くしたなって上書きされているから不思議です。女性を助けたのには違いないですからね。
犯人
あまり犯人予想することなく見ていました。
「同級生」のキーワードが引っ掛かるなあくらいで。
亀さんの言動が気になったのと、襲われたのが前後ろ分からないのに最初からサウスポー犯と決めてかかっていたのが気になってちょっと犯人が誰か考える集中力がありませんでした。
犯人は被害者同級生の秘書さん(石田豊役:岡部尚さん)でした。
秘書かと思ったら公務員でしたし、同級生さん(赤坂透役:水上剣星さん)もそっけなさすぎて本当に被害者と同級生なのか疑問で謎が多すぎました。
忘れかける電車
急に電車の話になって何事?!と思ったら、そういえば十津川警部シリーズは電車トリックが多かったんでしたね。タイトルにトラミスが付かないと忘れがちです。
東京の電車事情は分からないのですが、この推理はいい感じです。
ただ交互に犯行を行っていたのに、女性被害者全員同じ路線を使っていたっていうのは、犯人2人の自宅が近いか1人で相手を選んでいたかっていうことになるのでもうちょっと説明が欲しかったです。
真犯人
犯人逮捕からの離婚宣告の流れは、見ているときは???でした。
音羽夫さん(音羽英祐役:近藤公園さん)が仮に真犯人だったとして、犯人は捕まったのだから言い訳とかもいろいろできそうなのにこのタイミングはなぜだと。
その前のシーンでは、奥さんへの気持ちを幸せいっぱいに語っていたのに見ているこっちの気持ちがついていきませんでした。
ただ、家も貯金も全部渡すというやり取りで、奥さん(音羽夏子役:雛形あきこさん)のことを考えた発言なんだろうなとは分かりました。
ハピサマ熱唱
まさかのハピサマ号泣熱唱。これは名シーンです。切なさが非常に伝わってきました。
奥さんのことが好きなんだなあと思いながら見ていたのに、かたくなにそれを否定するので???でしたが、十津川警部が「まだ事件は終わってません」なんて言うので、犯人の真犯人の真真犯人が来るかと思ったら真犯人止まりで、振り回されましたが熱かったです。
私は奥さん真犯人説を推していましたが、最終的に真犯人は旦那さん。全部奥さんを守るためでした。
脅迫内容は旦那に知られたくなかったら金出せだったので、その内容を知っていればこの悲劇も抑えられたのになあと悲しかったです。
十津川警部の事件簿(2)悪夢 総評
しっかり3回視聴したんですが、亀さんの言動と、ドラマ内容の飛び回りっぷりにちょっと頭が最後までついていくことができずに残念でした。
【十津川警部の事件簿(2)悪夢】キャスト(敬称略)
十津川省三(警視庁捜査一課班長、警部):船越英一郎
西本明(警視庁捜査一課、巡査):笠松将
羽村凛々子(警視庁捜査一課、巡査):大野いと
根来薫(「はらら」女将):山村紅葉
六条勝幸(警視庁捜査一課、警部補):大場泰正
本間良介(警視庁捜査一課、巡査長):西沢仁太
根来竜二(「はらら」板前で薫の夫):山口竜央
亀井定男(警視庁捜査一課十津川犯):角野卓造
音羽英祐(不動産会社ネスティン販売二課、中村の元上司):近藤公園
中村健治(被害者、ネスティン元社員):内田朝陽
橋爪恭介(闇カジノバーのディーラー):弓削智久
赤坂透(橋爪の高校時代の友人、企画プロデューサー):水上剣星
石田豊(文科省職員):岡部尚
松田裕子(中村の幼なじみで恋人):安田聖愛
島原倫子(ネスティン総務部長):遊井亮子
工藤洋一郎(ネスティン社長):西村和彦
音羽夏子(英祐の妻):雛形あきこ
白井明日香(女性暴行事件3人目の被害者):鈴木ゆうか
桜井里緒(女性暴行事件2人目の被害者):忍野さら
永井美幸(女性暴行事件1人目の被害者):石崎日梨
検視官:上野なつひ
岩井裕也(消費者金融、ネット販売会社代表取締):菅裕輔
岩永(河口湖管轄の刑事):外山誠二
小林(闇カジノバーのスタッフ):片岡久道
友部(組対四課):妹尾青洸
産婦人科医:米澤史織
ゼロワンスタジオのタトゥー彫師:木田佳介
工事現場の男性:河野倫数
タトゥー彫師:八鍬有紗
ネスティンの女性社員:北野瑠華(SKE48)
取材の記者:石川紗世
女子アナウンサー:新井日菜
闇カジノバーのディーラー:湊あす香
他