フジテレビ系にて2時間ドラマ「警部補・古畑任三郎スペシャル 笑うカンガルー」が1995年4月12日(水)に初回放送されました。主演は田村正和さんです。
今回は2022年にTVerで限定配信されていたものを視聴しました。
犯人役は陣内孝則さん(二本松晋役:陣内孝則さん)でした。一見すると水野真紀さん(野田ひかる役:水野真紀さん)と思わせつつ陣内さんでした、多分。逆かな?
海外撮影で豪華です!
相変わらず古畑さん(古畑任三郎役:田村正和さん)のパフェがおいしそうで食べたくなります。
【警部補・古畑任三郎 笑うカンガルー】簡単あらすじ
オーストラリアの授賞式に出席した二本松晋(陣内孝則)と野田茂男(田口浩正)。
部屋にこもっていた茂男は妻に突き飛ばされ亡くなってしまう。階段の転落事故に偽装した二本松が、後から様子を見に行くと茂男が消えていた。
【警部補・古畑任三郎 笑うカンガルー】ネタバレあり感想
以下、「警部補・古畑任三郎スペシャル 笑うカンガルー」の感想です。ネタバレが含まれますのでご注意ください。
謎の多い事件
最初は奥さんが野田さん(野田茂男役:田口浩正さん)を突き飛ばして殺してしまったということで、奥さんが犯人ではないの?と疑問に思いつつ、今までもこういったことはあったので見守っていました。
二本松さんと野田さんが数学で手を組んでいる以外3人の関係も謎だったのですが、野田さんと女性が夫婦で、二本松さんと奥さんは裏で付き合っていたということみたいでした。
最初は分からないことだらけでしたが、グッと我慢することで謎が解けていくのは楽しいです。気は短いほうですが、今回は納得が大きくて導入部分が面白かったです。
ひどいことをいろいろされているのにいつまでたっても野田さんが起きないので、今回は本当に犯人役(二本松さん)と思われる人が手を汚さず、遺棄だけで古畑さんと対峙する新しいパターンなのかと思ってしまいました。
階段の下でいなくなったのは、さらに誰かが移動させたのかとドキッとしたら、あそこで意識を取り戻して部屋に戻ったとか……野田さんのドアが開く瞬間マジでマジでってなりとても楽しかったです。
そこからまた、奥さんのしたことは覚えているのかとか、ファルコンの定理をひらめいたのは本当かとか新しい疑問が湧いてしまいました。
結局一時的な記憶喪失で奥さんに突き飛ばされたことは覚えていないってことでいいんですかね?
ファルコンの定理のひらめきは、最後に明かされてびっくりでした。
解明した連絡を手紙で受けて、でも検証している途中で記憶喪失になったものだから、自分が思いついたものだと思い込んでしまったと。
それがなかったらもしかしたら、再度命を落とすことはなかったのかもしれません。
見つからない場所
亡くなった野田さんを引きずって階段下に移動させるのが、誰かにバレないのかひやひやしてつらかったです。しかも2回。
あの階段下っていうのは、人が通らない場所なんでしょうか。10時半までに誰かが見つけていたらどうなっていたのでしょう。
古畑さんは見えっ張り
英語を話す場面が多く、所々理解するのを放棄していました。
古畑さんが言う英語がことごとく人名になるのは面白かったですが、二本松さんの英語もあまりネーティブのようにはそんなに聞こえなかったのでそれでいいんだ?ってなりました。
古畑さんのたまに自分を大きく見せるウソは控えたほうがいいよなあって思います。
タンゴもダイビングも絶対やったことがないと思います。
時計のアリバイ
今回も時計を止めてアリバイを作る工作が出てきたので、古畑さんが時計を使ったアリバイを疑うきっかけになった回なのかなと期待したら、何もなくて残念でした。
本当にどこで壊れた時計を信用しなくなったのでしょう。
カンガルーが笑う
笑うカンガルーというタイトルでしたので、カンガルーが出てくるのかと思ったらオーストラリアの言葉で「カンガルーが笑う」とは男運のない女という意味だとドラマ内で発言がありました。
どういう解釈でそうなるのかは不明ですが言及があって良かったです。
それなら笑うカンガルーは奥さんのことなのではないかと思ったのですが、オーストラリアの言葉が「笑うカンガルー」ではなく「カンガルーが笑う」なので反転して男性のことになるのでしょうか?ちょっとここは元々の意味を理解していないと私には理解できなさそうです。少し倒置されるだけで分からなくなって悲しいです。
もしくは、奥さんがかなりしたたかな女性だと最後分かったので、二本松さんを利用して全部罪を押し付けるつもりだった、二本松さんが女運のない男ということですか?それだったら背筋が凍ります。
(ちなみに調べたら、ドラマ内での造語のようです)
数学者としては期待外れ
数学者ということなので、緻密な計画を期待したのですがちょっと期待外れでした。
扇子を忘れて取りに行くとか、取りに行くにしても招いた人を怒鳴り付けて帰すとか、壁に書いた文字をそのまま残しておくとか、もっと頭は回らなかったのかと。
ゲーム怒鳴り付けは窓を開けた直後だったので、塩辛か何かの匂いが窓を開けてから匂いだして隣の部屋の野田さんに何か起こったのかと察されてしまうのから追い返したのかと思っていたら、暑くてうちわを持ってくれば良かった→あおぐ物がない→扇子を忘れたってなったんですね。匂いが全然関係なくて残念ですし、隣が野田さんの部屋でもなさそうでした。
これってきっと、数学的な部分は野田さんに任せていて、二本松さんはスポークスマンだったっていう最後の言葉に全部含まれていたんだなと思いました。あまり論理的に考えるのは苦手だったのかもしれません。
そういう人でも、今回の受賞でテレビに出ずっぱりになったりしてたんだろうなと思うとなるべくしてなった結果かもしれません。
パーティーでファルコンの定理を発表して恥をさらす前に逮捕されて良かったのではないかと思います。
古畑さん冒頭のフランス式指電卓は知らなかったので勉強になりました。
古畑さんの判断
奥さんの行動が事故ではないと古畑さんは見破っているのだったら、そちらも捕まえてほしかったです。
命を奪っていなかったらそれでいいんですかね。
ちょっと古畑さんに対してショックを受けました。
あと、古畑さんが二本松さんを犯人だと見破ったゲームの時点では、まだ人の命は奪っていないはずなんですがどや顔していて悲しくなりました。
最後の流れだとそう遠くない未来に第2シリーズが放送されるようなので、考えが改まってくれればいいなと思いました。
【警部補・古畑任三郎 笑うカンガルー】キャスト(敬称略)
古畑任三郎:田村正和
二本松晋:陣内孝則
野田ひかる:水野真紀
今泉慎太郎:西村雅彦
野田茂男:田口浩正
グレグスン警部:JOE BUGNER
ワンチャイ・パンピラピカル:KELLY LAM
他