初代【金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件】ネタバレあり感想/ドラマ金田一少年の始まり

金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件感想1~4代目・金田一少年の事件簿

日本テレビ系にて2時間ドラマ『金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件』が1995年4月8日(土)に初回放送されました。主演の初代金田一少年は堂本剛さんです。

今回は2022年にTVerで限定配信されていたものを視聴しました。

原作を知っていても知らなくても楽しめる作品になっているかと思います。

ここからドラマ金田一少年の事件簿の歴史が始まったと思うと感慨深いです。

初代【金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件】簡単あらすじ

金田一はじめ(堂本剛)は私立不動高校に転校し、幼なじみの七瀬美雪(ともさかりえ)と再会する。
美雪の知り合いの先輩の勧めでミステリー研究会に入部し、学園七不思議になぞらえた事件に巻き込まれる。

初代【金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件】ネタバレあり感想

以下、『金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件』の感想です。ネタバレが含まれますのでご注意ください。

登場人物感想

ここからドラマ金田一少年の事件簿の歩みが始まったとっても過言ではない学園七不思議の事件です。

第2シリーズを見終わってから見ようと思ったのですが、第1シリーズというか、金田一少年の導入を知りたかったので配信が公開されて真っ先に見ました。

はじめちゃん

はじめちゃん(金田一はじめ役:堂本剛さん)のビジュアルは相変わらずかわいいまま。

がに股で自転車をこぐのがはじめちゃんっぽくていいです。

気持ち眉毛も濃く太めなのも好感が持てます。

細かくて恐縮ですが、髪を茶色に染めているように見えるのだけがちょっと惜しいなあとなりました。連ドラでは改善されている(か、本人に任せているか)ようなので、今回のはじめちゃんを楽しみました。

刑事さん方への言葉遣いがめちゃめちゃ丁寧でキョドってしまいました。剣持警部(剣持警部役:古尾谷雅人さん)のことをおっさんなんて呼ばなさそうなお上品さです。

そういえば、連ドラでも言葉遣いは使い分けてる感じがありましたね。多分、おばかだけど礼儀は正しいってことなのかもしれません。

美雪

美雪(七瀬美雪役:ともさかりえさん)は髪がきれいでいいですね。スタイルも相変わらず目を奪われます。

ちょっと前髪がもっさりかなと思ったのですが、漫画を3次元にするとこうなるんだなって実感できて逆に良かったです。ともさかさんのかわいさで全然カバーできています。

オカルトに前のめりなのがちょっと違和感でした。

剣持警部

剣持警部は少し冷たい印象を受けました。

ただ、はじめちゃんと初対面ですし、現在仲がいいキャラも最初はよそよそしかったっていうのはよくあることなので、このぎこちなさを楽しみました。

向井刑事(向井刑事役:立川政市さん)とアメとムチの分担のように見えて、ムチ役ばかりの向井刑事がちょっとかわいそうに見えました。

ミス研

ミステリー研究会の部室に行った時は、ここが全ての軸となったミス研かあ!と感動しました。

生き残ったミス研部員は1作目から登場して第2シリーズまで出ていると思うとすごいなと思います。

佐木くん(佐木竜太役:原知宏さん)と真壁先輩(真壁誠役:佐野瑞樹さん)は並んでいるとなおさらビジュアルが逆では?ってなります。(※初代では真壁先輩ははじめちゃんと同級生ですが、癖で先輩と呼ばせてください)

歴代金田一少年シリーズの佐木くんで、個人的に一番ビジュアルが近いのが初代真壁先輩って面白いです。七不思議事件の真壁先輩は特に佐木くん感が強いです。
でも相変わらず中身と動きはちゃんと真壁先輩なんですよね~。

ここから佐木くんもジャニーズ事務所っていう伝統が始まっていたんですね。真壁先輩も佐木くんもジャニーズな分、初代のほうがジャニーズ率は高めなのは意外でした。

インタビュー中に真壁先輩を連行するのは警察どうなってるの?って思います。たとえ本当に犯人だったとしてもこのシチュエーションはないなって思いました。

これだけ暴力的で性格の悪い真壁先輩が後々まで出演できたのは、手を上げていた鷹島さん(鷹島友代役:三浦理恵子さん)が美しき女王に変貌してくれたおかげですね。

はじめちゃんと美雪の関係

はじめちゃんと美雪は、幼なじみだけど12年ぶりの再会という設定です。これを幼なじみっていうのもはばかられますが。

原作もこうなんでしたっけ?調べても違いますよね?
ドラマ金田一シリーズは、美雪か剣持警部を初対面にしたがるが不思議でなりません。剣持警部は多分原作では初対面シーンがあった気がするのでありです。
そのほうが交流による人となりが出てくるからですかね?

割愛して事件に割いてほしいサスペンス脳でどうしようもないです。

そういった意味では4代目連ドラ版が良かったかもしれません。剣持警部の影が薄めでしたけど……。

名前の呼び方も、金田一くんなんて呼ぶんで違和感ありありでした。あえて違和感のある呼び方にしていたのは伝わってきました。

どうやってはじめちゃんって呼ぶようになったのか気になります。連ドラ1話の時点で、省略してはじめちゃんって呼んでるのかもしれません。第1シリーズ1話は欠番になっているので、2話ではじめちゃんって呼んでいたら目で確認することはできませんね。

12年ぶりとはいえ、はじめちゃんのほうは「美雪」って呼んでいるんですから、最初から「はじめちゃん」呼びで良かった気もします。

ファストフード店で化学室の話をしている時は親密そうなのに、金田一くん呼びで現実に呼び戻される感じがして、自分の中で処理が大変でした。

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犯人予想と実際

犯人は原作を覚えているけど、内容が他の話を混ざっているかもしれないと思いながら視聴をしたらビックリしました。

原作との犯人変更でしてやられました。先生!

違和感1

やたらと浅野先生(浅野令子役:田中美奈子さん)のシーンが多く、非常に犯人臭を漂わせながらヒロインというか主人公演出をされていて、これは金田一少年が主人公なんだよね?ってなりました。

犯人っぽく見せるミスリード演出が強烈だなと思っていました。

違和感2

真壁先輩が疑われ、脱出ルートの確認の際に、私は疑っていた的場先生(的場勇一郎役:細川俊之さん)の経路を確認したかったのですが映してくれず、このドラマは犯人を解くヒントを視聴者に与えてくれないのかと驚きました。

まさかこれが犯人を視聴者に知らせるための優しさだったとは。

犯人

放課後の魔術師が現れた際に、高校生と警察官相手に校内を逃げ回っていて、疑っていた的場先生だと年齢的にかわいそうなことになりますしここで捕まるわけがないので、教頭先生(三谷教頭役:上田耕一さん)辺りが旧校舎に悪評を流すために放課後の魔術師の格好をしてかく乱しているのかと思ったら、中身が本当に的場先生で、しかも自供をして、ここで事件解決なんてないよねと頭を殴られたような気分でした。

その後、真犯人は浅野先生と判明しました。

原作では的場先生が犯人だったので驚きでした。

思いとどまってほしかった

用務員の雨宮さん(雨宮良造役:河原さぶさん)がミス研会報を持っていると知った時に、行方不明になった生徒の父親だと思い出しました。

鳥肌が立ってうるっとしてしまいました。

だからこそ雨宮さんには手を汚してほしくなかったです。
娘の敵を討つために飛び出したとしても、誰かに寸前で止めてほしかったです。とても悲しくなりました。

ただ、娘さんが亡くなった状況については、私はふに落ちていなかったので、父親が許せないのも無理はないなと思いました。
事故のような状態で青山ちひろさんが亡くなってしまったのだとしたら、今回の事件の凄惨さが結びつきません。やり方がえげつなさ過ぎて。
手にかけた方法もですけど、その後被害者を人目につく場所に移動させるのも、狂気しか感じません。

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2人の関係

的場先生と浅野先生の関係は良かったです。

浅野先生の気持ちは届いていないと思ったら、命を懸けて的場先生は浅野先生を守ろうとしてくれたと。

ずっと的場先生を疑ってドラマを見ていた身としては、笑顔の裏では邪な気持ちしかないくせにと思っていた感情がキラキラしたものに変わりました。そういった手段でしか守れないんだなと切なくなりましたが良かったです。

ただ、美雪のことは駄目ですわ。

1回しか殴られなかったので放課後の魔術師ではない別人の犯行なのは分かりましたが、浅野先生のアリバイを作るために違う教え子を手にかけたら、どう考えたって駄目でしょ。

ちょっとケガをするとかじゃなく、本当に命を落とすぎりぎりのところでしたから、限度ってものを知ってほしいです。重篤な中、はじめちゃんに尾ノ上さん(尾ノ上貴裕役:須藤公一さん)のダイイングメッセージを伝えた美雪はヒロインの鏡です。

金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件 総評

2時間という時間の関係か、ゆっくり見ることができて良かったです。浅野先生のシーンはじっくりやり過ぎてるんじゃないかとすら思いました。

原作を忘れているだけかもしれませんが、変更点も違和感なく進んでいって良かったのではないかと思います。

やっぱり金田一少年の事件簿はいいです!

初代【金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件】キャスト(敬称略)

金田一はじめ(私立不動高校2年、金田一耕助の孫):堂本剛
七瀬美雪(私立不動高校2年、ミステリー研究会):ともさかりえ
雨宮良造(私立不動高校用務員):河原さぶ
羽田太(私立不動高校教師):羽賀研二
三谷教頭(私立不動高校教頭):上田耕一
向井刑事(警察官):立川政市
鷹島友代(私立不動高校2年、ミステリー研究会):三浦理恵子
真壁誠(私立不動高校、ミステリー研究会、推理小説大賞受賞):佐野瑞樹
尾ノ上貴裕(私立不動高校2年、ミステリー研究会):須藤公一
佐木竜太(私立不動高校1年、ミステリー研究会):原知宏
桜樹マリ子(私立不動高校3年、ミステリー研究会):高橋玲奈
太田千明(私立不動高校2年):勇静華
的場勇一郎(私立不動高校教師):細川俊之
浅野令子(私立不動高校教師、金田一たちの担任、的場の教え子):田中美奈子
剣持警部(警察官):古尾谷雅人
 須永慶田中規子田口珠美相原ひろしト字たかお水森コウ太沼崎悠藤森ちか阿部美穂子平俊之 他